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特許について
水素吸蔵合金特許
水素吸蔵合金に関する弊社特許についてのお知らせ
現在流通している、主要な二次電池の一つであるニッケル水素電池は、1990年に完成されましたが、弊社は同年に希土類・ニッケル水素吸蔵合金の製造販売を開始し、1994年にはストリップキャスティング法による水素吸蔵合金の一方向凝固薄片の生産を開始しました。それ以降、弊社はSC法による水素吸蔵合金製造の主要なメーカーとなっています。
また弊社は、1995年に逆位相境界を有するR-Mg-Ni系水素吸蔵合金を開発し、内外に発表しました(下記文献1)、2)参照)。さらに弊社はSC法に代わる新たなR-Mg-Ni系水素吸蔵合金の製造方法を開発するとともに、同製法に関する合金並びに製法特許(以下、総称して「弊社R-Mg-Ni系水素吸蔵合金特許」といいます。)を保有しています。主な特許は、下記に示す表のとおりです。
皆様のご参考にしていただくために、弊社の特許情報をご提供いたします。なお、本件の特許及びライセンスに関するご質問は、弊社知財担当課までお問い合わせください。
■弊社R-Mg-Ni系水素吸蔵合金特許及び各有効期限(一部の特許を抜粋。下記以外の国にも権利を保有。)
日本 | 米国 | 欧州 | 中国 | |
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R-Mg-Ni系合金製法特許 1) | 2031年 | 2033年 | 2031年 | 2031年 |
R-Mg-Ni系合金特許 2) | 2031年 | 2032年 | 2031年 | 2031年 |
R-Mg-Ni系合金特許 3) | 2033年 | 2032年 | 2033年 | 2033年 |
1)日本国特許第5856056号
2)日本国特許第5681729号
3)日本国特許第6276031号
R-Mg-Ni系水素吸蔵合金の購入に際して
弊社は、上記のとおり、国内外にR-Mg-Ni系水素吸蔵合金に関する特許を多数保有しています。皆様がR-Mg-Ni系水素吸蔵合金を購入される際には、当該合金が弊社R-Mg-Ni系水素吸蔵合金特許を侵害していないことをご購入先に事前にご確認の上、購入されることをお勧めいたします。
R-Mg-Ni系水素吸蔵合金の製造に際して
弊社R-Mg-Ni系水素吸蔵合金特許が成立している地域において、R-Mg-Ni系水素吸蔵合金にかかる製造、販売等につきましては、その目的の如何を問わず、弊社R-Mg-Ni系水素吸蔵合金特許に抵触する可能性がありますので、予めご承知おきください。
R-Mg-Ni系水素吸蔵合金の特徴
本合金は逆位相境界を有する結晶構造であることが特徴です。本合金を高分解能透過電子顕微鏡を用いて観察すると、図1に示す像が観察されます。これが特定の逆位相境界を有するLaNi5型単相構造の結晶の像であり、矢印は逆位相境界を示しています。この高分解能像の白い点はLaNi5型単位格子の中心に対応しています。この高分解能像を計算機シミュレーションの助けを借りて解析すると、図2に示す逆位相境界を有する結晶構造となります。LaNi5型単位格子の特定のNiサイトに希土類元素およびMgなどのNiより原子半径の大きい元素がNiの代わりに入ると逆位相境界が形成され、結晶構造の規則性が変化します。置換元素の量に応じてLaNi3相、La2Ni7相が出現することが同図からお分かりいただけます。
■図1 本合金の高分解能透過電子顕微鏡像3)
■図2(100)面の結晶構造モデル2)
【文献】
1)Akihito Kaneko,Kenji Hiraga:"Microstructure of MmNi5-based alloy for hydrogen storage alloy" , Abstracts of The 117th Meeting of JIM(1995), p.330
2)金子明仁、平賀賢二;「Mm(ミッシュメタル)-Ni系水素吸蔵合金の微細構造」、溶融塩および高温特許No.3688716